気ままなつぶやきです


by kibouh1

病院で暮らすこと

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「(精神科病院を考える:下)根強い、入院中心の文化 上野秀樹さん」(20141217日朝日新聞)の解説部分では次のように説明しています。

「■長い在院日数、減らない病床

 全国の精神病床は34万あり、9割が民間病院。精神疾患を抱える患者は全国で320万人おり、32万人を超える人たちが入院している。そのうち3分の2が1年以上で、5年以上の入院も約11万人。平均在院日数も285日(13年)と諸外国と比べると極めて長い。

 10年前に厚生労働省が「入院医療から地域生活へ」との基本理念を打ち出し、治療に入院の必要がない「社会的入院」の7万2千人の退院を進めて病床を減らすと目標を立てたが、実現は難しそうだ。

 厚労省は今年、病床を減らして病院の施設内や敷地に新たなグループホームや介護施設、アパートなどをつくる「病床転換型居住系施設」について検討。対象を現在の入院患者に限定するなど条件つきで敷地内でのグループホームへの転換を認める方針だ。当事者団体などからは「病院の敷地内では本当の意味で退院したことにならず、看板の掛け替えにすぎない」と批判の声があがっている。(編集委員・大久保真紀)」

「【命を生かす医療】関根千佳(せきね・ちか)さん=同志社大学政策学部教授、ユーディット会長」(2014/12/07 西日本新聞朝刊)では、人生の質について問うています。

「日高和俊さんは、コンピューターグラフィックス(CG)で花の絵を描き、歌を詠み、出版された。私の3冊の単著のうち、2冊の表紙は彼の絵で飾っていただいた。この5月に46歳で亡くなられた。一般的には若過ぎると思うが、デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、かつては20歳まで生きられるかどうかという病であった。今では人工呼吸器を付ければ、より長く生きられるようになった。

 医療が進化した現代社会では、人生の質が、より問われてくる。この病院の皆さんのように、詩歌を詠み、絵を描き、自分の病と向き合うことで、深く人生を生き切っている方に会うと、自分の生き方をただされる気がする。病を得た後も、人は生きる。だが医療に関わる人々は、患者のその後の人生に向き合えているだろうか? 「命を助ける」だけではなく、「命を生かす」ことまでが、医師の役割ではないのだろうか(一部引用)

では、精神科病棟を居住施設にしてそこで暮らすことが人生の質を豊かにしてくれるのだろうか。これでは、病院内の施設であり、社会との関係は断絶したままになります。それは、医療機関の僕に生涯しばられることを暗示します。


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Commented by 関根です at 2016-01-11 13:28 x
引用頂き、ありがとうございます。でも、私が出会ってきた方々は、ほとんどが退院されて地域で生活していらっしゃいます。日高さんの実家は無医村だったので難しかったのですが。。医療が病気を治すことに専念するだけでなく、治って、退院して、その後を地域で生きるところまで、目を配ってほしいという意味でした。病院で一生生きるのは、海外では人権侵害です。地域の中で生きるための支援を、病院から地域へとつなぐ役割、医師と市民をつなぐ役割が、これから必要だと思っています。
by kibouh1 | 2014-12-24 07:09 | 障害者 | Comments(1)